食事をしながら、録画したテレビでも見ようと思い、ザ・ノンフィクションをつけた
»ザ・ノンフィクション ~ エースという名の孤独 ~独占!清水邦広と木村沙織~ ~ 番組制作 ドキュメンタリ – 共同テレビジョン
上記の回。バレーボール選手の清水選手。
コンビニのオムライスを温めて、冷蔵庫で水をとって、テレビの前に座り、再生を押す。
オープニングが流れる。名曲の「サンサーラ」が流れる。
オープニングの説明によると、清水さんはオリンピックを目指す人らしい。「ふむふむ」と何もかんがえずに見る。どうやら昨年、歌手の中島美嘉さんと結婚したらしい。中島さんに何の思い入れもない自分は「ふむふむ」と思う。
その時に、オープニング中に入った1カットがあった。どこかの体育館の外のようなところで、中島さんが旦那の清水さんと再会するシーン(のように見える)。そこで中島さんはいう「ちょっとハグだけさせて」と。そして、ハグをして離れる。時間にして5秒もないほどのカット。
しかし、そのシーンを見て、思わず泣けてしまった。
その自分にびびった。何も準備していなかったので、特にビビった。ノーモーションからの涙腺の刺激。
その「ちょっとハグだけさせて」という一言に、あらゆるドラマを想像した。
・海外遠征で全然あえなかった時間
・ぐっとハグしたいけど、ちょっとだけという心配り
・テレビカメラがあるのも無視したハグ
・久しぶりの再会は、まずハグ
なんかすごい物語があるじゃないですか。オリンピックレベルで努力している人。それを応援する日本トップレベルの歌手。そして新婚。なかなか会えずに、やっと久しぶりに会える。テレビも無視して、体温だけでも感じたい。
いやー5秒のドラマですよ。素晴らしいシーンだった。この5秒を映画にさえできるような気がしたよ。「昼顔」のラストシーンのトラックのスレ違いみたいなもんだよ。あのドラマのあの最後はどうかなーと思ったけど、「あれでよかったのだ」とやっと気づいたよ。
さすがに自分の想像力に畏怖さえしたね。伊達に、ネギを切る時にネギの気持ちでネギの痛みを悲しんでいるだけないな。