月別アーカイブ: 2006年3月

最強の現代青春小説 12冊

さて、12シリーズ第5弾。
青春小説縛りの12冊。
その名も、「これが最強の現代青春小説」。
 ・2005年、原田の脳髄を刺激した小説12冊
 ・原田の股間を刺激した漫画12冊
 ・涙腺を亀甲縛りにする青春映画12本
 ・90年代後半の青春を彩った音楽12曲


■12位 ニュートンの林檎:辻仁成

ニュートンの林檎〈上〉
辻仁成の著作の中では、あまり売れた本ではないが、かなりの名作。
女性の学生がメインにすえられている。
映画部。
読んだのが10年くらい前なので、記憶もおぼろげだが
白夜行の女性版のような感じだった記憶が。
面白かった覚えがある。

■11位 コインロッカー・ベイビーズ:村上龍

コインロッカー・ベイビーズ (上)
村上龍の著作の中では、「69」の方が青春小説としては有名だが、
コチラのほうが小説としての完成度は高いように思われる。
若さゆえの鋭さが。
2人の少年が主人公。
後の「愛と幻想のファシズム」と繋がるところもある。

■10位 J.D.サリンジャー:ライ麦畑でつかまえて

ライ麦畑でつかまえて
永遠の青春小説ですな。
この方は、他界したんだっけ?まだ生きていた記憶があるが。
最近は、春樹も翻訳した。
原文で読むとスラング沢山。

■9位  波の上の魔術師:石田衣良

波のうえの魔術師
株式小説として有名。
エンターテイメント小説としての見本のような痛快さ加減。

■8位 僕のなかの壊れていない部分:白石一文

 
僕のなかの壊れていない部分
賛否両論。
個人的には好き。
駄目男に見えるけど、結構、深遠な人生のテーマに悩む男の生き様。

■7位 夜の果てまで:盛田 隆二

 
夜の果てまで
恋愛小説としての方が有名。
北海道と東京が舞台。
年上の女性の人との恋愛話。
胸が痛い。

■6位 山田詠美:ぼくは勉強ができない

ぼくは勉強ができない
これも、永遠の青春小説の1つ。
中高生のころは、あるクラスターにおいては、これがある種のバイブルだった。

■5位 パレード:吉田修一

パレード
同居する若者たちに起こる日常の物語。
しかし、日常を書かせたら吉田さんはべらぼうにうまい。
最後が衝撃。

■4位 パイロットフィッシュ:大崎善雄

パイロットフィッシュ
アジアンタムブルーは賛否両論だが
これは、基本的に評価が高い。
悲しい話と捕らえても良い。

■3位 砂漠:伊坂幸太郎

砂漠
伊坂ヤバイ。天才。
その中でも、青春ものとしての最高傑作。
登場人物が秀逸。
砂漠に雪を降らすんだ。

■2位 ムーンパレス:ポールオースター

ムーン・パレス
NYが舞台。
ポールオースターの筆力に加えて、
青春の王道を行く若者の悩みや痛みを描き出す。
どれだけ読み返したことか。

■1位 ノルウェイの森:村上春樹

ノルウェイの森 上
説明不要。
とりあえず読め、と。
現代における共通のマテリアルとしての最高峰。

12人の天才たちのエピソード 後編

12人の天才たちのエピソードの続き
※どうでもいい私信ですが、しばし家不在してまして色々失礼。


■6位 手塚治虫

彼を天才と呼ぶことに非を唱える人はいないだろう。
日本の漫画黎明期をつくった1人。
ブラックジャック、リボンの騎士、アトム、火の鳥などなどなどなど
今でも愛される作品を作り上げた。
個人的には「クロスロード」で読んだこの名言に震えた。

30分も眠ると、辛くなるから、10分で起こしてください。

生き急ぐわけではなく、すべきことをし続けた人だった。

■5位 アインシュタイン

個人的に、凄いインパクトを受けたのは、
量子理論の不確定性理論(原理)(だったよね?)を受けての
アインシュタインの言葉。
不確定性原理 – Wikipedia

粒子の運動量と位置を同時に正確には測ることができないという事実

に対して、
アインシュタインは、「この世に、偶然的なものなどありえない」という立場だった。
そして、彼はこういう。

神は賽を振らない。 ※(賽=サイコロ)

何が凄いって、この言葉がカッコイイから凄いってわけではなく、
こう言い切れてしまうことが凄いんだと思うのですよ。
アインシュタインは、それこそ全生命を賭けて、全人生を賭けて
世界の法則を知ることにあらゆるものを費やしたんだろうと思います。
想像でしかないけれど。
その彼だからこそ、やっと言える言葉というか。
実際の問題としては、この場合はアインシュタインの考え(隠れた変数理論)が「現状では」間違っているとされている。
つまり、「不確定」なものが存在するというわけです。
しかし、それを前提にしてさえ、
アインシュタインのこの何かを信じきれる強さというものは
天才ゆえの何か見えてしまった者しか持ち得ないんだろう、と思うわけです。
彼は名言だらけの人ですが、
最近はこれが好きです。

I never think of the future – it comes soon enough.
私は未来のことなど考えない。もう、すぐそこまできているから。

■4位  筒井康隆

我らが天才「筒井康隆」大先生。
IQ180越えだとか。
で、どっかにも書きましたが、彼を評するに最適のエピソードが。
あるパーティ会場で、ワイングラスが倒れたとする。
そこで、推理作家は、なぜ、ワイングラスが倒れたかを考える。
筒井康隆は「どうして倒れたならば面白いか」を考える、というもの。
他にこんな挿話も。
小説で「排泄物」を書く必要に迫られて
彼は、自身の排泄物を皿に取り、
それをテーブルの上で割り箸を使い調べていたところ
奥さんが見て食べようとしている、気が狂った、と考え
「救急車を呼んだ」という実話。
彼の凄さに関しては、今まで何度も何度も書いてきましたが
いくら書いても、いい足りない。
彼の本を読めば、僕の説明なんて風の前の塵に同じ。

■3位 アリストテレス

アリストテレスは、万能の人という印象が。
系譜としては、ソクラテス、プラトンの流れを汲んだ哲学者なのだけど、
彼は科学などにも精通していた(記憶がある)
wikipediaによると
「天文学、気象学、動物学、植物学」や論理学、倫理学の開祖だそうな。
もっとも有名なのは、「唯野教授」の本にも出てきた
「第一動者の神の証明」。
世界には、古来より神の証明が何度も行われてきたわけだけれども、
その中でも、もっとも有名な証明の1つ。
しかも、紀元前にですよ。
彼を天才と呼ばなければ
この世には天才はいないことになってしまう。

■2位 真賀田四季

森博嗣さんの小説に出てくる天才。
僕が以前、「はてな」で、「天才の出てくる小説を教えてくれ」と聴いたら
まっさきに出てきたのがコレだった。
bk1はてな 天才が主人公(あるいは、準じた役割)の小説を教えて下さい※推理小説は除く例: ・「博士が愛した数式」 ・「アルジャーノンに花束を」 ・「グッ・・
美少女天才。
純粋なる天才。
頭が良すぎる。
物理、数学、化学などなど一般的に言われる理系の天才。
彼女が始めて登場する小説は
森さんのデビュー作でもある「すべてがFになる」
確か、18歳くらいのころに読んで、涙出るほど感動して
他人に勧めまくったのに、ことごとく拒否られた記憶があるので、
マルチに受ける小説ではないのかも知れない。
体裁は、推理小説なのだが、
もっと読み物としてのパワーが凄い。
で、この四季は、
リミッターを振り切った天才で、
その後、森さんの小説で、たまに出てきて、
最終的には「四季 四部作」で主人公となった。
(この四季四部作は最近まで読んでなかったのだが
最近、某方に進められて読んだら死ぬほどはまった)
で、これだけなら、別に面白い天才ではないのだが、
彼女にこんなエピソードがある。
彼女は、もう他の人としゃべるのを辞めてしまった、という。
なぜなら、他の人が馬鹿だからではなく
どう質問すれば、どう答えるかが全て、彼女はわかってしまうのだ。
つまり、相手のパーソナリティを瞬時に把握し、
そこから演繹される回答の可能性を全て網羅し、
トレースできるのだ。
それは物凄い考え方だと思った。
人間の思考の不安定さも閾値をマックスまで広げることで
許容しえる可能性があるのだ。

■1位 レオナルド・ダ・ヴィンチ

もうこのエントリーを書こうとしたときに
1位に来たのは、真っ先にダビンチだった。
有名なところだが、
彼には出来ないことがなかった、と言ってもいいかも知れない。
彼は「モナリザ」などの絵画やアートで有名だが
彼の本領は、そこだけに留まらない。
(芸術だけでも、絵画、彫刻、建築、土木に手を出していたとのこと)
レオナルド・ダ・ヴィンチ – Wikipediaにも詳しいが、
彼は、科学などの面でも、信じられない知識を持っていた。
そして、あくなき探究心があった。
それだけでも十分なのに
スポーツに関しても万能だったそうだ。
2メートルくらいは、ジャンプできたという嘘のような話も聞いたことがある。

レオナルドは生きていた時代より500年ほど先行していたともいわれる。

という声も、あながち嘘ではないだろう。
どこで読んだか忘れたのだが、ダビンチは
この15世紀に、「宇宙船」の絵を描いていたという。
もう、宇宙人ではないか、と思ってしまうのである。
ベタな1位で申し訳ないですが、
これはやはり外せず。

12人の天才たちのエピソード 前編

genius.bmp
世の中には、数多くの「天才」と呼ばれる人たちが居る。
とはいえ、60(億人総人口)÷A(年による偏差)÷60年(平均余命)×4,000(年の歴史)
という母数から言えば、相対的には少ないわけですが。
例えば、このような人々。
ニュートン、アインシュタイン、ジョン・ノイマン、エジソン、孔子、ガロア、ボビーフィッシャー、コペルニクス、エルデシュ、ポールホフマン、メンデル、ダーウィン、カント、ヴィトゲンシュタイン、ハイネ、カフカ、プルースト、ベートーベン、ベーブルース、グロティウス、ファインマン、バフェット、モーツァルト、ピカソ、ライス、サマーズ(ハーバード)、キュリー婦人、ゲイツ、ドストエフスキー、ベル、ピタゴラス、チャーチル、コンラート・ローレンツ、村山聖、ヴェーバー、Wディズニー、アンデルセン、ヒトラー、ジョンレノン、シュレディンガー、ハイゼンベルク、フロイト、ソクラテス、バルガスリョサ、フーコー、ホーキング、リリーフランキー、マードック、田中角栄、ライプニッツ、ケインズ、ファインマン、マックスウェル、マイケル・ファラデー、トム・クルーズ、マックスバトラ、岡本太郎、ナッシュ、湯川英樹、スピルバーグ、ペレ、チャーリー・パーカー、羽生善治、etc
あるいは、2chより。

228:世界最高のIQ(女性、著述業に従事)
200~220:シャロンストーン(200)、大前研一(216)、並
180~200:村井秀夫(元オウム真理教幹部)(180)、クリントン(182)、ゲーテ(185)並
160~180;レジー・ジャクソン(大リーガー)(160)、シュワルツコフ司令官(170)、アインシュタイン(173)並
140~160:マドンナ(140)、ヒトラー(150)、岩崎ひろみ(154)並
120~140:平均的東大生(120)、ガリレオ(125)並
100~120:平均的白人(104)、平均的極東アジア人(110)、平均的ユダヤ人(115)、平均的日本人(115)、J・F・ケネディ(119)並
~100:山下清(68)、酒鬼薔薇聖斗(70)、ブッシュ父子(97,91)並

あるいは、こちら。
有名人の推定知能指数(Cox,C.M. 1926)

1     J.S.ミル        190
2     ゲーテ           185
3     ライプニッツ        185

あと、名作「アウトサイダー」という本によると
天才とは「見えてしまう人たち」ということだそうだ。
この本は知的エキサイティングするので、個人的にはおすすめ。
ドストエフスキーとか、画家とかが色々分析される。
世界中で売れた哲学書。
ということで、12シリーズ第四弾は、「魅力的な天才たちのエピソード 12」。
天才たち、ではなく、エピソードというのが逃げ場。
おもいきり主観。いけいけ主観。どんどん主観
  ・2005年、原田の脳髄を刺激した小説12冊
  ・原田の股間を刺激した漫画12冊
  ・涙腺を亀甲縛りにする青春映画12本


■番外 永沢さん

いやー主観すぎて恐縮ですので、一応、番外に。
村上春樹「ノルウェイの森」の影の主人公、永沢さん。
でも、彼は天才というよりも努力家っぽいけれど。
彼のセリフは全てが名言だと言って良いのですが、
別でエントリーを書くことにしませう。

■番外 河合我門(未成年)

野島伸司の三部作の1つ「未成年」の中の登場人物。
河合我門扮する東大生。
どうでもいい天才だけど、個人的には好きだった。
浜崎あゆみ演じる女の子と付き合うことになるわけですが、
試験最中に漏らしたりするハイクオリティな天才なわけですが。
その中で、
延々の長丁場の演説があるのですが、
僕は、それに濡れた若い頃。
ああ恥ずかしい若い頃。

■番外 ダリ

あまりにも好きなので、別項。

■12位 Qタランティーノ

いや、彼が天才かどうかは、かなり判断が微妙。
しかし、「ある種の天才」であることは、間違いないのではないかしらん。
映画でいうとキューブリックの方が天才肌っぽいけど、まぁ主観なのでよかろう。
自分の趣味を、あそこまで前面に打ち出して
作品をつくるのは、狂気の沙汰ではない。
一躍有名にした「パルプ・フィクション」は賛否両論だったが、
あれを理解できる人とできない人で、世代は二分されるように思う。
落あい信彦(ノビー)が、この映画を糞と言っていたが
彼は「カサブランカ」がベリーグッドであるという。
いや、カサブランカがいいのは否定しないけどね(あの歌うシーンでは泣けたし)、
それと、これとはまったくレイヤーの異なる作品ですし、と思われる。
「キルビル」が有名だが、むしろ、
初期の「レザボアドッグス」ファンが一番多いように思える。
他にも、フロムダスクティルドーンの
意味のわからないドタバタ演技(銃で穴をあけた手)や、
フォールームスの衝撃的な最後。
ジャッキーブラウンの空回り。
もう、どれをとっても天才らしい破天荒ぶり。
ナチュラル・ボーン・キラーズは忘れられガチだが
彼の原作。オリバーストーンだったけ?が監督したのを
こきおろした。
あとトゥルーロマンスの原作も名作。
岡崎京子的。

■11位 夏目漱石

前にsunnyと文学談義をしていて
やはり「夏目漱石」は凄い、という話で盛り上がった。
sunny曰く
「『こころ』の文章には、技巧やテクニックを使おうという意図がないのに
文章が物凄く素晴らしい」という話で、
「ああ、確かに」と思ったわけですが。
そこで思い出したのが有名な
「夢十夜」の1つのエピソード
彫刻家の運慶が、仁王の像を刻んでいた。
若い男が、「無造作に彫っているのに、たいしたものだね」というと、
「いや、違う」と答える。
運慶は、自分のセンスで彫っているのではない。
最初から仁王様は木の中に埋まっているのだ。
それを、運慶は掘り出しているだけなのだ、と。

なに、あれは眉や鼻を鑿で作るんじゃない。
あの通りの眉や鼻が木の中に埋(うま)っているのを、鑿(のみ)と槌(つち)の力で掘り出すまでだ。
まるで土の中から石を掘り出すようなものだからけっして間違うはずはない

夏目漱石の文章とは、まさにそのようなものなのです。
そこに、すでに物語が存在していて
彼はそれを掘り出している。
それが夏目漱石の凄さだなぁ、と思うわけです。
そして「則天去私」という言葉。
この境地は、ある種の悟りですわなあ。
個人的には「草枕」がベスト。

■10位 李白

李白を出すなら、王維は?孟浩然は?杜甫は?という向きもあるだろうが、
主観だから仕方ない。
「望天門山」、「望廬山瀑布二首」、「洞庭湖」「月下独酌」「峨眉山月歌」
「秋浦歌」「鮟ヲ゚樓送孟浩然之廣陵」、「早發白帝城」など有名な作品も沢山。
その中でも白眉はこれ。
「山中對酌」

兩人對酌山花開
一盃一盃復一盃
我醉欲眠君且去
明朝有意抱琴來
両人対酌すれば山花開く
一盃一盃復た一盃
我酔ひて眠らんと欲す君且く去れ
明朝意有らば琴を抱いて来たれ

こんなエピソードも。
月明りの離宮~月のコラム/李白と月~

晩年の李白は、当途付近の長江の采石機という場所で、月明りの下、一人舟を浮かべて大好きな酒を飲んでいました。
李白は、酒を飲んでいる内に、ふと、水面に映る月を掴んでみたくなりました。
そして、手をのばし水面の月を取ろうとして、そのまま水に落ちて死んでしまいましたそうです。

■9位 リアリティバイツのイーサンホーク

前も書いたので恐縮ですが
映画「リアリティバイツ」の役柄。
名言だらけ。
「皮肉の定義は?」とウィノラに聞かれて
「言いたいことを逆に言うこと」と即答するシーンが萌える。
あと、雑貨屋でバイトをしていてクビになるのだが、
それは店の「チョコバー」を食ったから。
その食った理由が「チョコバーは俺に借りがある」という名言。
すべからく名言。
映画の監督よりも、この役柄がイカス。

「人生とは、貝殻の中身である」

 その心とは、貝殻の中身とは「Nothing」ということ。

■8位 芥川龍之介

こないだ後輩と話していて
彼女が言うには
「歴史で絶対に外せない日本の文豪は芥川龍之介だ。
彼には、代わりが決していなかった」というようなことを言っていて、
ああ、確かに、と納得した覚えが。
彼の著作は、もう、ハンパない発想力。
SFを超越し、時代を超えたパワー。
恍惚たる文体に、脈々たる語彙、旋律たるプロット。
もう完膚なきまでの筆力。
辞世の句というか、辞書というか、自殺した動機が
「ぼんやりとした不安」というニヒルさは天才ゆえ。
また、こんなすさまじい名言も。

好人物は何よりも先に天上の神ににたものである。
第一に歓喜を語るのによい。
第二に不平を訴えるのによい。
第三に、いてもいなくてもよい

■7位 ロバートキャパ

天才写真家
これも主観ばりばりなので、反論のある人も多かろう。
しかし、やはり彼は捨てがたい。
ロバートは写真家の名。
有名な写真では、スペイン内戦の「崩れ落ちる兵士」。
撃たれた瞬間の写真が、あまりにも「インパクト」がありすぎて
やらせでは、とまで言われた。
そして、ジャーナリストは人命と伝えることのどちらを優先すべきかという
永遠のテーゼを体現した。
名言は多くあるが、その中でももっとも有名な1つ
「君がいい写真を取れないのは、半歩踏み込みが足りないからだ」
は、鳥肌が立つ。さむいぼでも良い。
なぜなら、彼の恋人(パートナー)は、
スペイン内戦で、戦車に踏まれて死んでいるのだ。
それを踏まえても、その言葉を言える。
もう彼を生粋ジャーナリストといわずに何をか言わん。
彼の最後は、彼らしく(というと御幣があるが)
ベトナムで、地雷を踏んで消えた。


続く