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それぞれの戦場の72時間

以前にも以下で紹介したのだけれど、NHKの「ドキュメント72時間」という番組が面白くてしょうがない。

«NHKの72時間というテレビ番組が面白い | いけいけどんどん

いろいろなところの72時間を紹介するドキュメンタリーで、こないだ見たのは「山手線の72時間」。渋谷から時計回りで山手線を歩き、そこで会った人たちの夢を聞いていた。

「歌手になる」という旧来からの浪漫を語る人もいれば、「カラオケ同好会の部長が人生の生きがい」という91歳のおばあちゃんまでいる。

あるいは、「娘をあと2年大学を卒業させる」といって缶ビールで飲み会をするお父さんやキロ5円のダンボールを売って、毎日数百円の貯金をして、寺まいりをしたい、という方もいる。あるいは、「正社員になる」というものや「母親の髪の毛を切りたい」という美容師などのリアリスティックな夢もある。

そこには、自分の知らない人生と日常がある。「人にはそれぞれの戦場があるんだ」というアフターダーク(村上春樹氏)の一文が思い返された一話でした。

年末は人気の高かった番組を再放送するらしいので、是非ご覧ください。

カツオ漁船の話

今週末もためていた録画を見たのだが、涙腺をよく緩ませていた。

特に刺さったのが、「プロフェッショナル」の以下。

«明神学武(みょうじん まなぶ)(2014年11月10日放送)| これまでの放送 | NHK プロフェッショナル 仕事の流儀

水揚げ日本一を記録するカツオ一本釣り漁船、『第83佐賀明神丸』を率いるリーダー、明神学武

さんの特集。

ポイントは以下

  • 父親も船頭で自分もそれを受け継いだ
  • しかし、父親は人をぐんぐん引っ張るタイプだが、自分はもっとおとなしいタイプで父親みたいにはできない
  • 引き継いだ数年は結果も出せなかった
  • しかし、ある時に吹っ切れて、自分なりのカツオの大群を見つける方法にフォーカスした
  • 結果はでた
  • 今は日本一

というもの。

すごいなー、と思ったのは、カツオの大群を見つけるにも数千万のソナーや機器を使って、しかし、その上での目視で分析をするという科学と匠の技が合わさった世界観。

そして、彼が船頭のやり方を悩んで、船人たちが離脱していく中の、奥さんの「私は味方だから、好きなようにやって」という言葉。ここでも近いことを触れたけど、「味方だから」という言葉って、すごく励みになるんだよなー。

何より、この彼なりの編み出したやり方が成功して、ほんとにカツオを見つけるというところは、なんというかその彼の壮絶な経緯を想像するだに、涙なくして見れない。

人と違うやり方をするって、相当の覚悟がないとできず、そして、その結果を出すためには、通常のやり方の数倍のやり方でやるしか答えはでない(方法論が確立されていないので)。そんな中、ちゃんと、このような成果まで辿り着いた。そんな彼の人生を勝手に想像して、涙腺をゆるませる日々。ポテトサラダを食べながら。

もう1本のザ・ノンフィクション – フジテレビの「そこに愛はあるのか」のバレーの話もよかったよ(体罰の是非は別として)。

アスリート的カフェ巡りな一日

ある週末。起きたら12時頃だった。そこから走って、一息つくと14時だか15時だか。

お昼ごはんを食べたいけれど、あまり周りのお店は空いていない。「そうだ、前からいきたかった店があった」と思い、広尾まで自転車で。その店は、週末は時間を問わず空いているようで。

すると、その日は結婚式の二次会で使われていて入れず。仕方なくその近くで開いていたそば屋にはいる。

「あ、広尾でいくつかいきたいカフェがあった」と思い出し、せっかくひるすぎに広尾にきたので、カフェのスタンプラリーをすることにする。

まずは見た目がかなりパリっぽく、気になっていた。ひらまつのお店。以下。

«café bar à vin Des Près (カフェ バー・ア・ヴァン デ・プレ 【旧店名】カフェ・デ・プレ) – 広尾/カフェ [食べログ]

コーヒーは美味しく、雰囲気も良い。なるほど、と思い、次のお店へ。

次は以下のスフレのお店。男性1人で入るには、結構、躊躇するものの「スフレが大好きで仕方ない人」を装って、入ってみる

«ル・スフレ – 広尾/フレンチ [食べログ]

結論、スフレはうまい。普段なかなか食べることはないけど、まともに食えば、なんというか、キーライムパイレベルの力はある。

今のところ、当方のスイーツランキングとしては脳内ヒエラルヒー的には以下のようになっている模様。

A:マカロン
B:キーライムパイ、スフレ、ナッツの何か(アーモンドタルトとか)
C:シュークリーム・エクレアなどの生クリーム系
D:その他

ランチがそばだったので小腹がすいていた。スフレでさらに食欲がでてきたので、次は以下のお店へ。

«ルエル・ドゥ・ドゥリエール 西麻布店 (RUELLE DE DERRIER) – 広尾/ケーキ [食べログ]

ミルクレープ発祥の地とのこと。

そして「持ち帰りますか?店内ですか?と聞かれ、1人でお店でミルクレープを食べるのもこっ恥ずかしいから、持って帰ろうかな、と思いつつ、持って帰ることの億劫さを考えると、羞恥心よりも意思が勝ち、お店でクレープを食べることに。ただ、スピード的には大会に出れるほどのスピードで食す。多分2分くらい。

その後、コーヒーを飲み過ぎたので、ロイヤルミルクティを飲みたくなり、天現寺カフェへ。

«天現寺カフェ – 広尾/カフェ [食べログ]

僕の中で天現寺という言葉は、バブルを象徴している単語で、逆に嫌いではない。甘糟りり子の小説でもでてきたような(うろ覚え)。林真理子さんだったかも。

ここは、そんな天現寺のカフェ。ライブドアの元広報、乙部さんがオープンに関わっているとかいないとか(未確認)。

とりあえず、ロイヤルミルクティは美味しかったです。

そして、そろそろ帰ろうと思い、広尾の商店街を抜けてかえると、いつもは混んでいるアンドザフリットが好いている。これはいかねば、と思い、自転車を止めて立ち寄り。

«アンドザフリット 広尾本店 (AND THE FRIET) – 広尾/カフェ・喫茶(その他) [食べログ]

ここは、
・ポテトの種類
・塩
・ソース
などを選べる、フライドポテトの最高峰のお店。元ベルギーだったっけ?いつも隣の隣の店まで行列ができていて、入るタイミングを逃していた。

少し並んでオーダ。味はポテトの本来の味を食べる系。ゆえにポテトだけだと味は薄い。ゆえにソースありきなのだろう、と感じる。

そして、帰ろうと思ったら、喉が乾いたので、ふらっと以下のお店で赤ワインを1杯。ちょうど18時30分までは席が空いているとのこと。

«アクア ヴィーノ 広尾 (ACQA VINO) – 恵比寿/イタリアン [食べログ]

そして帰宅。18時30分までには帰ったので、3時間で6軒のアスリート的なカフェ巡りは完了しました(そんなこんなでこの街に住み始めて2年で行った店は150軒をこえた)。

当方、店を知るのが好きなのだが、空き時間に詰め込んでしまうため、どうも空き時間でいっきに回ることになる。上記のようにカフェだとまだ良いのだが、バーの場合もある。

多い時は6軒くらい、一晩で回る。お酒が強いと良いのだが、非常に弱い。ゆえに途中で恥を忍んでノンアルコールなどを入れないとふらふらになる。1人で回ることも多々あり、そういう時は一人なので、どんどん飲んでしまう。当方のアルコール許容量が2杯なので、まさに己との戦いである。

先週のある平日はちょうど夜に外出の予定があり、それが終わったのが23時前後。普段より早くの家路なので「このまま帰るのはもったいない」と思い、またもバーのスタンプラリーを開始する。

以前から気になってた焼き鳥屋に向かう。

«あぶりどり バリ鳥 恵比寿 (バリチョウ) – 恵比寿/焼鳥 [食べログ]

夜が遅かったので、品切れが多かった。砂肝も、ささみもない。悲しんで、なんか食べる。そしてそうそうに次にいく。店としては、さくっと飲むには、コスパがよいし、雑多な感じの雰囲気もよくて悪くないのではないか。1人で飲むのにも違和感はあまりない。

ただ、ゆっくり食べるならば、同じ恵比寿の焼き鳥でも、別邸の方がよいな。

そして、こちらも以前から気になっていた夜木へ。渋谷橋の近くで、ゴッサムグリルとタイ料理のCociの間。

«夜木 – 恵比寿/ワインバー [食べログ]

奥が食事スペースでそこの雰囲気がよくわからなかったのが残念だけど、木のテーブルがよい感じ。

次にゴウスタンドへ。俺のフレンチがあったところの少し先かな。

«ゴウ スタンド (GOU STAND) – 恵比寿/ワインバー [食べログ]

以前、この店にいこうと歩いていたら、この付近で元彼女に目撃されたようでLINEで報告をもらったといういわくつきの店である。なお、その時は満席で入れなかった。

ここではカプレーゼをいただく。カプレーゼを、なんというかBARで夜中にいただくことの幸せ感は、人生におけるいろんな幸せのかなり上位にくるのではないか、と思いながらいただく。

個人的にBAR巡りはBARの店の雰囲気の楽しさもあるものの、面白いバーテンダーさん探しの旅でもあり、そういう意味では、今日の2軒はピンとこなかった。

さて、ここで3杯目に達し、当方の限界量を突破したので、千鳥足で店を出る。気分がよくなったので、そのまま幸せを貪ろうと思いマッサージに向かう(卑猥な奴じゃないよ)。その後、2時頃に帰ったら、仕事のメールが届いており、3時までメール。

今の物件は、「足が伸ばせる風呂」という風呂への一目惚れで、その物件に決めた。その愛するお風呂に入りながら、ジェフリーディーバの悪魔の涙を読みながら、毒気を抜いて就寝。

そんなお気楽な日々。

言葉の力

以下の記事を読んだ

«スタートアップに人を誘うということ – ベンチャー役員三界に家なし

僕は以前、大阪の取引先の還暦を超えた社長さんに「仕事がなかなか大変だ」と思わず酔っぱらってこぼした時に新地のクラブでこう声をかけられたことがあります。
「失敗もするやろ。そやけど思いっきりやったらええ。もうどうしようもなくなったらうちに来い。企画でも広報でもなんでもやらせたる。その代り給料は安いで!」

僕は、他のエントリを読んでもらったら分かる通り相当性格がねじ曲がってますが、その時のその社長の言葉は本当に嬉しかった。
そして、絶対に自分の会社でがんばろうと思ったのを思い出しました。

僕自身、自分なりにはとても大変な状況の時に、何度か「いざとなったら、うちに来い」と声をかけてくれた人たちがいて。

その言葉が自分をとても救ってくれた。言葉は人を救うのだ、と身をしみて感じた言葉だった。

その言葉によって、自分は今の環境でのたれ死んでも、なんとかなるという覚悟ができる。また、何より、人から必要とされる、ということが、とても人を支えるのだ、という事実。

リバー・フェニックスの言葉(うろ覚え)「人を救うのは家族や恋人、友人など身近な人たちのたった一言だったりするんだ」を思い出す。