月別アーカイブ: 2022年1月

両利きの経営を読んだ

>老舗企業は常に深化に専念し、すでに知っていることの活用にかけては腕を上げていく。それで短期的に優勢になるが、徐々に力を失い、つぶれてしまう」と、マーチは結論づけた

イノベーションのジレンマ

>クリステンセンは著書で「組織は破壊的変化に直面すると、探索と深化は同時にできないので、探索にあたるサブユニットをスピンアウトしなくてはならない」と主張している★21。

新規事業はスピンアウトすべし

>アマゾンのリーダーシップには、探索と深化を同時に行うときに生じる特有の「葛藤を許容する能力」と、破壊的変化を追求し続ける勇気がある。ベゾス自身の取り組む姿勢がそれを体現している。たとえば、そのせいでアマゾン本体の商品の売上を損なうことになったとしても、ウェブサイト上に競合品を掲載するように強く求めた。また、アマゾン自身のシューズ販売サイト(エンドレス・コム)と直接競合するとしても、ザッポスの買収に踏み切ったのもそうだ。

アマゾンがなぜ、イノベーションをおこせたか。それは、トップからのカルチャーとトップダウンの覚悟

>ベゾスは語る。「ゆっくりと安定的に進んでいけば、時間とともに、どのような挑戦にも食い込んでいける。(中略)私がすべてのアイディアを持っているわけではない。それが私の役割ではない。私の役割は、イノベーションの文化を構築することだ」と★26。
>ベゾスの見解によると、アマゾンの共通の文化規範は、あくなき顧客重視、実験への積極性、倹約、政治的な行動をしない、長期展望などである。これらは、完全に異なるユニットにまたがって、社内の人々を一つに結束させるのに役立っているのだ。

イノベーションは社長だけが起こすものではない

>「当社の素晴らしい物流を基盤に動いている限り、ウォルマートの名前かどうかは重要ではない」と、ウォルマートの元新業態

こだわるべきところとそうでないところ

>①既存技術で新しい市場にさらに適用できることはないか(領域D)、②新しい技術で既存市場に適用できることはないか(領域C)、③新しい技術で新しい市場に適用できることはないか(領域B)

新規事業の4つの領域

>IBMに欠けていたのは、脅威や機会を見抜く力ではなく、それに対処するために、資産の再配分や組織再編を行う組織能力であったというのだ。

>両利きの経営で要求されるのは、リーダーがこうした違いを育んでいくことだ。文化が重荷になりうるのは、非常に限られた規範に頑なに執着しているときに限られる。

リーダーが変わる覚悟が必要

>し今は、その病根について読者の理解が深まっていれば幸いである。最も成功している企業がイノベーションストリームを構築し、両利きの行動をとっていることはもう明らかなはずだ。深化ユニットでは重視されるのは漸進型イノベーションと絶え間ない改善だが、探索ユニットでは実験と行動を通じた学習である。探索ユニットはスピンアウトせずに、深化ユニットの中核となる資産と組織能力を探索ユニット内で活用する。内部的に矛盾をはらんだ探索ユニットと深化ユニットを共存させるには、包括的で感情に訴える抱負、基本的価値観、幹部チームの強い結束力が必要になる。

伸びる企業は、探索と深化を共存させている。

PLG プロダクト・レッド・グロースを読んだ

最近話題のPLG。よみましたん

>価格を決める際は、10倍ルールに従う手法をおすすめする。「我々のサービス価格はいくらです。なぜなら我々のユーザーは最低でもその10倍の価値を得ているからです」というように提示するのだ。もし私が100ドルのサービスを売っているとしたら、最低でも1000ドルの価値をユーザーに提供する。価格は、できる限り「正当な」ものを提示するべきだ。
>ヴァン・ウェスト・モデルでは、理想的な価格帯を特定するために4つの質問が用意されている。どの時点でプロダクトを高すぎる、または低すぎると感じるかを確認しよう。
>つまり、ポイヤー氏のアドバイスに従うなら、次のたった2つの質問をすることで、プロダクトの妥当な価格帯を把握することができる。

saasの価格ぎめのテクニックいろいろ


>カスタマー・リテンション・レート(顧客維持率)を5%上げるだけで、売上を25~95%も上げることができる[50]ことを考慮すると、この理由は実にばかげている。

リテンションの重要性

SIMPLE RULES 「仕事が速い人」はここまでシンプルに考えるを読んだ

>最後に、「コーディネーション・ルール」を活用して、軍隊を一つにまとめた人物について話しておこう。かのナポレオンだ。彼は前線で戦う兵士たちにこう命令した。「砲撃の音が聞こえるほうへ進め」

人を統率するのにはシンプルなルールが良い

>とにかく、自分に残された時間をかけて丘に登れ2見えるかぎりにおいて、いちばん高いところに登れ(チョウの視界が届く距離は約五〇メートルほどだ)3ときに休んで近場の丘も確認すべし。そこがいちばん高い場所でなくてもよい。ただし、メスが見つからなければただちにその場を去れ4定期的に、ランダムな行動をせよ

ちょうの行動原理。いまの婚活市場にも参考になりそうな

>どのルールも効果があったが、彼がとくに強く実感したのは、アイコンタクトの大切さだった。アイコンタクトをとると、会話に集中しつづけることができただけでなく、信頼関係も深めることができたのである。

アイコンタクトが重要だった

>どうやら、彼らは自分のもっている情報を説明することに一生懸命になってしまい、他者の情報に耳を傾けたり、進み具合をていねいに確認したりできなかったようだ。要するにこの実験のポイントは、「当然、ルールはベターであるほど、効果が高まる。あまり関係のないと思われるルールでも、よい行動をうながすようであれば有効だ。しかし、よい行動をうながさないようなルールは、ルールが与えられないことと同様に、なんの役にも立たない」。

アクションにつながらないルールは意味がない

リーン・スタートアップを読んだ

昔ざっと読んだだけだったので、2度め

>いわゆるアーリーアダプター(earlyadopter)──製品をもっとも強く欲している顧客をみつけることだ。

まずは濃いユーザを見つけること

>価値仮説と成長仮説はいずれもスタートアップが必ず直面する最重要の要となる問いだ

2つを抑える必要

スタートアップ・ウェイを読んだ

>こういう中途半端はやめ、先進企業の中核を担う原理にアントレプレナーシップをすえよう。「スタートアップDNA」を専任で保護する者を置く──次世代のイノベーションに投資しつづけられるように、組織にアントレプレナーの意識を吹き込み、手法を広げていく責任者を置くの

> ここに難しさがもうひとつある。アントレプレナーは「単なる一機能」ではなく、他の機能がもっと効率的になるよう支援し、背中を押すものなの

アントレプレナーを役職として社内におくべし

>「守るべきルールは、顧客からフィードバックを得ること、そして、できるだけ早くそうすること、です。その上で実験し、仮説を立てては検証するをくり返すわけです。試験チームにはこういう訓練を施してきたのですが、これ以上、普遍的に適用できることはありませ

顧客の声の重要性

> つまり、ディッカーソンは、グーグル時代の経験から有効だとわかっている方法──みなさんもご存じの方法──を取ろうとした。関係者を一カ所に

関係者は1箇所に集めて議論すべし

>他部門との調整で難しい問題に直面したとき、幹部に助けを求められるようにしておかなければならない。このような後見人となる幹部がいないと、少なくとも膨大な時間が無駄になるし、最悪の場合には社内スタートアップが死んでしまう。他部門に説明したり、批判をかわしたり、謝ったりすることに貴重な資源を費やさざるをえなくなるの

新規事業には幹部のバックアップが欠かせない

> リーン・スタートアップのムーブメントで一番有名なアドバイスをひとつ上げろと言われたら、なるべく早い段階からなるべく頻繁に顧客にかかわってもらえ、だと思う。スティーブン・ブランクの「外に出ろ」

人にあえ

>こまで来れば、この「買収」や「IPO」を活用し、成功と直結する形で社内スタートアップの株を用意することも夢ではない。短期の中間目標に対するボーナスという形ではなく(世の中、こういうボーナスばかりなのは残念なことだ)、長期的なパフォーマンスに連動する本物の株を用意するのだ。  これはあまりに過激だと思う組織が多いだろう。だから、あくまで挑発として書くにとどめたい。だが、そういう組織を後世に残したいと考える次世代の創業者なら、のるかそるかのアントレプレナーシップでなければ得られない集中、成長、そして報酬を優秀な社員にも体験してもらいたいと考えるはず

報酬としての株の重要性

友だちの数で寿命はきまる 人との「つながり」が最高の健康法を読んだ

> 健康診断に寿命を延ばす効果が果たしてあるのか、それともないのかという研究は繰り返し行われています。でも、真面目に健診に行っている人には申し訳ないのですが、現在では期待しているほどの効果がないというのが結論になっています
>「人びとはビタミンやサプリが無害、あるいは有益だと考えています。しかし現実には、サプリは身体に害を起こすこともあるのです。

まじっすか

>高いサプリを買う必要はなく、ドラッグストアで普通に売られている、マルチビタミンを毎日摂るだけでいい。

マルチビタミンかった

> このように世界は6人ほどの隔たりでスモール・ネットワークを作っているのですが、前述のクリスタキス教授の研究によると「3次の隔たり」までは感情と行動が影響するという事実が知られています。ある人が怒ったら、怒った負のエネルギーは「3次の隔たり」にいる人にまで伝播するの

怒こりやすい人は近くにると影響される

> デール・カーネギーという自己啓発の巨人がいますが、彼はロングセラーを続けている名著『人を動かす』の中で8ページほどを割いて、いかに笑顔を作るかという点に触れてい

えがおの価値

>それはコールセンターに所属しているメンバー個人の能力やそれを束ねるマネージャーのリーダーシップという要因ではまったく説明できませんでした。そこで生産性の違いに影響する要因を調べたところ、結局は雑談の多さで説明できるということがはっきりわかったのです。具体的にはコーヒーブレークの時間を揃え、コミュニケーションを促すこと
>もう一つハーバードへの留学で気づいたのが、自然とまわりに人の輪ができる魅力的なタイプは成功談よりも失敗談をよく話すということ。バラ色の道を歩いてきた人よりも、イバラの道で失敗の連続だった人の話の方が共感を生みやすいの

雑談の価値。あと自己開示の重要性(失敗談

>この呼吸法を実践していると、息を吐いている時間が長くなりますから、体内に二酸化炭素が溜まってきます。脳内にも二酸化炭素が溜まるようになると、脳内では幸せな気分をもたらす神経伝達物質であるセロトニンの分泌が増えてきます。また、脳の前頭前野が活性化するため、物事をより客観的に見ることができるようになり、相手を思いやる気持ちが生まれやすくなるの

ヨガの科学的な分析

>一つ目の方法は集中力を高める「フォーカスト・アテンション」です。日本では「止瞑想」といいます。たとえば、暗くした部屋に火をつけたキャンドルを立てて、深くリズミカルな呼吸をしながら揺らめく炎だけをじっと見つめるのです。そうするとリラックスしているのに、集中力が高まっているという状態を作ることができます。  私自身も瞑想を実践していますが、このフォーカスト・アテンションを 10 分間ほどやってから仕事に移ると、仕事の能率が非常に高まり

やったことない。

> 日本と同じように高齢化が問題になっているイギリスではある取り組みが注目されています。それは「感謝の訪問(Gratitude Visit)」

> その僧侶が行っていたのは、恵まれない人びとに寄り添う共感の瞑想(「 姿勢、呼吸、心を順番に整える。」参照)でした。この瞑想を行っているとき、脳をfMRIで調べると幸福感を高めるセロトニンを分泌する部位の活性度がマックスになったことがわかったのです。「つながり」で得られる幸福感の本質もおそらく「思いやり」なの

思いやりが人を幸せにする

DIE WITH ZERO 人生が豊かになりすぎる究極のルールを読んだ

教えてもらった本。良い本でした

 

>人生最後の日に、満足のいく経験に満ちた人生を送れなかったと気づいたときの後悔がどれほど大きなものか、想像してみてほしい。テレビドラマ『ダウントン・アビー』の執事、カーソンはこのことを見事に表現している。 「人生でしなければならない一番大切な仕事は、思い出づくりです。最後に残るのは、結局それだけなのですから」

人生で一番大切な仕事は思い出づくり

>経験も同じだ。時間や金をかけて何かを経験するのは、その瞬間を楽しむためだけではない。経験は私たちに、尽きることのない「配当」を与えてくれる。 それが、ルール1でも触れた「記憶の配当」
もちろん、老後の備えは必要だ。 だが、老後で何より価値が高まるのは思い出だ。 だから私はあなたに、できるだけ早く経験に十分な投資をしてほしいと考えている。 記憶の配当について考え始めると、「善は急げ」だということがよくわかるようになる。経験への投資が早ければ早いほど、記憶の配当はたくさん手に入る。

思い出は配当。しかも福利計算

>記憶の配当を多く得る方法を積極的に考えてみよう。経験をしている最中にたくさん写真を撮る、その経験を一緒にした人たちとの再会を計画してみる、動画やフォトアルバムを編集してみるなんてどうだろ

確かに。

これは単なる私自身の経験則や持論に留まらない。心理学の研究もこれを裏付けている。 時間をつくるために金を払う人は、 収入に関係なく、人生の満足度を高めることがわかっている

時間のためにお金を使うことの重要性

>だが意外にも、 もうじき失われてしまう何かについて考えると、人の幸福度は高まることがある。 そのことをよく表す、大学一年生を被験者にした心理学の実験がある。〜 その結果、何が起こったか? 30 日後に引っ越すことを想像したグループの学生は、そうでない学生に比べ、幸福度が上がっていた。特別な何かをするにせよ、いつもと同じことをより楽しもうとするにせよ、残された時間が少ないと想像するだけで、学生たちは充実した時間を過ごせたのだ。 この実験から学べるのは、 人は終わりを意識すると、その時間を最大限に活用しようとする意欲が高まる ということ

残り時間を考えることの重要性

>2つ目は、 行動を取らないことへのリスクを過小評価すべきではない ということだ。大胆な行動を取らず、同じ場所に留まれば、安全に思えるだろう。だが、それによって何かを失っている可能性にも目を向けるべきだ。 安全な道は歩めるかもしれないが、行動して得られるはずだった経験値を失っている可能性もある。たとえば行動によって1万ポイントの経験値を得られたのに、リスクを避けたために7000ポイントしか得られていないかもしれない。その場合、人生の満足度が 30%減ることにDIE WITH ZERO 人生が豊かになりすぎる究極のルール

しなかったこのリスクは思ってるより大きい

 

 

 

最高の脳で働く方法 の読書感想文

よんだ。めちゃ面白かった。メモ

> 頭の中の舞台は限りあるリソースであり、無駄にしてはならない。
> 必要のないときにはいっさい考えないこと。対応がどうしても必要でない限り、あるいは必要になるまでは、急を要さない作業に注意を払わない態度を貫くことだ。

よく言われるように脳のリソースは有限使う先を絞る必要がある

> 複数のアイデアを覚えておこうとすると、記憶力が低下し始める。
> ロンドン大学の研究によると、携帯電話で常にメールやメッセージを送受信していると、知能指数(IQ)が平均10ポイント低下(女性では5ポイント、男性では15ポイント低下)するという。
> 一度に集中して行うことができる意識的な作業は一つだけである。

Liheflkacs系でもいわれるけど、頭の中はシンプルにしておくこと。平行仕事は空く

> 別の研究は、現代のオフィスワーカーは平均11分で集中が途切れてしまうことを明らかにした。いったん集中が途切れた後、元の作業に完全に戻るまでには25分もかかるという。

SNSとかは業務中はシャットダウンしたい

> ある研究によると、人が一つのことを集中して考える時間は、平均してわずか10秒であり、すぐに別のことに思考が移ってしまうという。

これはそうなんだ。もう少し長い気もするけど。

> 付き合いはじめたばかりの恋人たちは「我を忘れ」、その場の勢いでいろいろとあきれたことをしがちだ。ある研究によると、付き合い始めの恋人たちの脳は、コカインを摂取した人の脳と共通点が多いという。

恋愛しはじめの感情は信用してはならない

> ポジティブ心理学の父と呼ばれるマーティン・セリグマンは、フロー状態を、快楽の幸福(美味しい食事や高級ワインから得られる喜び)よりも重要な、人としての幸福の3つの主な原動力の一つに位置づけている。彼によれば、フローは自分の「「強み」、つまり磨きをかけて身につけた振る舞いを生かすことにも関わるとみられる

フローは快楽

> 残る6割のケースでは、インサイト体験が起きているという。インサイト体験の特徴は、答えに至るまでの論理的な流れがなく、答えが突然「わかる」ことだ。
> インサイトに関するこうした知見から、創造性の向上に役立つとみられる方法が導き出される。無意識の脳に問題を解決させるという方法だ。(シャワーとか

無意識の自分の脳を信じる

> 幸福感が増すとインサイトが生じる可能性が高まり、不安が増せばその可能性が下がる。これは、かすかな信号を察知する能力と関係している。不安なときは、ベースとなる活性度が高く、全体的に電気活動が活発なため、かすかな信号を察知するのが難しくなる。ノイズが多すぎて、信号がよく聞こえなくなるから

幸せな人の方が決断力がある

> その後、各参加者は5分時間を与えられて、お互いにこのモデルを使って実際のビジネス課題の解決に取り組んだ。参加者が取り組んだ課題のうちの75パーセントが、わずか5分の会話で解決された。

会話の価値

> マインドフルネスの練習によって、うつ病の再発率が75パーセント低下することが明らかにされた
> マインドフルネス・トレーニングを実施した被験者グループは、唾液試料に基づく免疫数値が平均50パーセント近く高くなった。

すごい。最近、瞑想してます。

> たとえば、間近に迫ったストレスのたまるイベントが気になって物語回路が興奮状態にあるとき、深呼吸をして今この瞬間に集中することが、興奮を静めるのに効果的な理由を説明している。その瞬間、五感すべてが「活性化する」からだ
> 私と妻は、子どもと夕食をとるときに、食べ始める前の10秒間だけ、呼吸3回分静かに意識を集中させる決まりをつくった。そのおかげで、夕食をより美味しく感じられる

深呼吸の重要性

> ファーブの実験において、瞑想習慣のある人など、物語と直接経験の回路を意識する練習を常にしている人たちは、2つの回路をより明確に区別していた。こうした人たちは常に今どちらの回路を使っているかを把握し、回路を容易に切り替えることができた。一方、これらの回路を意識する練習をしたことがない人たちは、無意識のうちに物語回路をとる傾向にあった。
> こうして注意を切り替えるとき、あなたは脳の機能を変えており、それによって脳の働き方に長期的な影響をもたらせる可能性がある(その仕組みの専門的側面については、後のシーンで取り上げる)。

意識の切り替えの重要性

> 意識的プロセスに割くリソースが不十分なとき、脳は「自動操縦」モードになり、深く根付いた機能や、最近の出来事などの客席最前列に近いアイデアに頼るようになる。
> 成功しているエグゼクティブの大半が、大脳辺縁系が興奮した状態でも冷静でいる能力を身につけている。
> 彼らは、自分の車がスリップしかけていると気づいたときの恐怖体験を言葉で言い表せる上級ドライバーに似ている。スリップしている間、その言葉を即座に想起できるため、パニックが和らぐのだ。

脳のリソースの関心先のコントロールの可能性。焦ってる時こそ、冷静に

> 興奮を和らげるには、情動に関する長い対話ではなく、短い象徴的な言葉でラベリングを行う必要がある
>否定や怒りなど、変革の最中に生じる情動や段階を言葉で説明することで脅威反応を和らげる効果がある


自分の感情をラベリングするだけで冷静になれる

> 人が一度に意識的に注意を払うことができる環境信号は約40種類だという。無意識の場合、この数は200万を超える。

すごい。第六感の正体

> 回避もコントロールもできないストレスは破壊的な影響をもたらし得るが、同じストレスであっても回避可能だと感じることができれば、その影響は大幅に軽減される。

ストレスの可視化によるコスト削減

> 上級幹部は多大なストレスにさらされているといわれており、この結果は直観的にはピンとこない。だが、選択権があるという認識は、食習慣などの要因よりも健康にとって重要とみられる。何らかの方法でストレスを経験することを選んでいるほうが、選択権や自己コントロール感を持てないままストレスを経験するよりも、受けるストレスが少ない。

選択肢があることが重要

> 「心理学の文献に、下半身まひになった人も宝くじを当てた人も、6カ月後には、同じくらいの幸福度になっていることを明らかにした有名な研究結果が紹介されている。

めちゃめちゃ面白い。人は幸せ不幸せに順応する


>私たちの情動反応は、結局は世界に対する自分の評価から生じており、自分の評価を変えることがができれば、情動反応が変わる」とオクスナーは説明する。

ヨガの話にも近い

> 「情動反応が基本的には周りの世界の解釈や評価から生じ、私たちがこの評価を変えることができるなら、変えようと努力しなければなりません。ある程度の努力をしないのは、むしろ無責任です」

自己のコントロールは責任

> 私の考えでは、再評価はメンタルプロセスを観察する能力と並ぶ、人生の成功に不可欠な最重要スキルだ。私が再評価と、教育や社会全体におけるその役割について質えん問したとき、グロスはもっと感情をあらわにしてこう述べた。「この知識は早い段階から頻繁に教えられるべきだと思います。飲み水にさえ含まれるべきです

自分の認識を疑い、ものごとを再評価することの価値

> この質問に答える前に、私は一呼吸置いてしばらく思案しなければならなかった。研究によれば、人生をやや楽観的にとらえている人たちは実際に一番幸せとみられる。
> 幸福な人々は、より幅広いデータを知覚し、より多くの問題を解決し、ある状況で取るべき行動について新しいアイデアを多く思いつくという
> 常に、物事が少しずつ好転していることに注目するよう心がければ、たとえ反証があっても、適度なドーパミンレベルを維持するのに役立つ。
> ポジティブな精神状態を保つために、ささいな方法であっても繰り返し期待をコントロールする方法を見つける。

楽観主義は幸せ。そしてそれは努力で作れる。たとえば、少しの差を評価するとか、見方をかえるとか

> 脳にわかるのは、脳内で把握したことだけである」。世界に関する解釈がすべて脳による解釈、結局は自分の解釈にすぎないと認識すれば、あらゆる瞬間にどの解釈を用いるかを選べるというのは理にかなっている。
> 自律性と自己コントロール感も、脳にとっての一次的報酬または一次的脅威である。◦再評価は、高まった興奮を静めるのに有効な方法である。◦再評価を頻繁に行う人ほど、幸せな人生を送っているとみられる。


現実をかえるのではなく、現実の理解をかえる

> ユーモアも再評価の一形態である。私の知り合いの元企業CEOのジョン・ケースには、ミーティングで人が緊張しているときによく使うフレーズがあった。「お得な自動車保険を契約したところだと言いましたっけ?」。前後関係を無視したこのコメントは、人を笑わせ、相手の見方を深刻なものから愉快なものに、つまり回避から接近へと変えた。困難な状況を笑い飛ばすことによってどれほど選択肢が見えやすくなるか、あなたも気づいたことがあるはずだ
> 上司の笑顔を見ると、あなたの脳はその笑顔のまねを始めてあなたも笑顔になり、上司はそれに対してさらにほほ笑み返す。これはミラーリング機能によってそれぞれの人が相手の笑顔の度合いを増していく上向きの好循環である。
> 握手したり、名前を呼び合ったり、天気でも交通状況でも共通の話題で会話したりすると、オキシトシンの放出を促して親近感を増すことができる。

雑談の可能性

> 空腹と仲間外れは、同じネットワークを使って同様の脅威や痛みの反応を引き起こすのだ
> 孤独が脳卒中と心臓病による死亡リスクを著しく高めることが、この調査で明らかになった。カチョッポは調査データを分析するなかで、孤独が社会一般の認識よりもはるかに重大な問題である可能性に気づいた。
> 誰かを敵だと感じると、脳のあらゆる機能が変化する。敵とみなした相手と接するときは、自分の経験を処理するときとは違う脳部位を使う。ある研究によれば、競争相手と認識した人には共感しなくなるという。共感が少ないとオキシトシンの分泌も減り、心地よい協力の感覚も全体的に減ってしまう。

仲間はずれの恐怖

> 人を幸せにするのは、社会的つながりの質と量である。

これ最近よく効く。

> 味方がまわりにいると、声を出す機会もあるため脳を変えるのにも役立つ。実験は学んでいることを声に出すと学習とその学びを他の応用に応用する機会が高まることがわかった。アイデアを他の人に話しすると、自分で考えるだけよりも記憶能力、言語領域、運動チュウチュウといった多くの脳の部分が活性化する。これは活性化拡散という機能である。それにより後から思い出させやすくなる


アイデアを話すると価値が大きい

>会的つながりの質と量を高めること(当然、一定の限度はあるが)で、何よりも周囲に敵が少なく味方が多いと感じる従業員が増えるため、生産性が向上する可能性が高い

繋がりが増えると、生産性があがる。これ、リモートワークの課題

>だが、不公平感が空腹よりも対処しにくいことを指摘する研究は増えている。
>公平な提案を受けると、信頼感と連帯感の自己評価が高まることが研究で明らかにされている。
>『ハーバード・ビジネス・レビュー』に掲載された企業リストラに関する組織研究によると、公平に意思決定が行われたと従業員が理解したときは、人員削減の影響が劇的に抑えられたという。

不公平は想定しているよりも大きな問題

>つまり、自分の時間やリソースを分け合ったりお金を寄付したりすると、公平感が高まるだけでなく、贈り物を受け取るよりもいい気分が味わえるのだ。

人をサポートすることの価値

>ステータスの高まりを感じると金銭よりも大きい報酬の感覚が得られ、ステータスの低下を感じると命が危険にさらされているように思える。

ステータスが人の与える影響ってかなりある

>解決策に注目するには、時折演出家を働かせて、問題に注意が向くのを拒み、脳を
行きたがらない方向にそっと誘導する必要がある。
問題が起きたら、問題にとらわれるのでなくて、少し大きな視点からものごとをみる

>助言が非効率であるにもかかわらず、人が性急に解決策を助言するのは、相手が自力でアイデアを思いつくまで待つのは骨が折れるからだ。

人に答えを教えてはいけない

>他者の問題解決を助けるときに最もよく使われる方法の一つが、何をすべきか、あるいは何をすべきでないかを助言することだが、こうした助言にほとんど効果がないことをオールソンは明らかにした。

めちゃちゃ面白い

>細部に踏み込まずに、相手の内側にあるかすかなアイデアに意識を集中するよう促し、自らの思考について考える手助けをする。
>活性化させたい回路に相手の注意を向けるような、解決志向の質問を使う。


人をサポートする時は上記のようなスタンスで

>「集中が力を生み出す」とジェフは会うたびに繰り返し語る。
>「観察という行為は、それ自体が物質界に違いをもたらす」とシュウォーツは説明する。 
>たとえば、新しい言語を学ぶのはそれほど難しくないと。ただし、それは新しい回路をつくるために、今使っている言語に注意を向けるのをやめられれれば
>刺激に十分な注意を向ければ、脳をすぐに変えることができるらしい。ただ、注意を1カ所にじっと向けたままにしておくのは簡単ではない。

集中したりマインドをフォーカスすることの価値。