以下の記事がとても興味深かった。
人文学や哲学が、果たして何のために役に立つのか、という分析。
確かに、昨今では実学に即した学問が人気である(特に理系)。その中で、人文系の価値を再検討しようとするもの。
クリストフ氏の分析によると
文学を読む習慣が普及したことは人々を道徳的にさせた
最近の心理学実験においても、フィクション作品を読むことが人々の他者に対する共感を強くさせる、ということが示されている。
ということが指摘されている。つまり、人としての素養を充足するものとしての文学/哲学である
※もっとも文学研究者はその価値を中級知識人的として認めたがらない。
※ただ、気になる点としては上記は、「文学の価値」であり「人文学の価値」とは必ずしも直結しない可能性があるが。
また、レベッカ・ゴールドスティン氏は
「科学は私たちにとって最良の答えだ、だがそれを証明するためには哲学的な議論が必要だ」
と表現をしている。
価値の意味付けとしての哲学である。
なお、この「物事の意味付け」に関して、最近思ったことがあります。
個人的に「人のあらゆる活動は人類を前進させるためにあるべきだ」というスタンスに立っているのですが。
最近、読んだ以下の記事で、宮崎駿さんのスタンスが紹介されていました。
子どもたちに「この世は生きるに値するんだ」ということを伝えるのが自分たちの仕事の根幹になければならないと思ってきました
つまり、これは「世の中はAs is(あるがまま)」であることが価値があるというスタンスとも読めます。
そして、私の見立ては「世の中は to be(あるべき形)」を目指す必要があるというスタンスでした。
で、宮崎駿氏の意見を尊重するわけではないのですが、たしかに、そのスタンスもスタンスであるよなぁ、とふと思い。
そんなことをつらつら考える日々です。人文学好き的な日々です。