健康改革という趣味

いままで、あまり身体に意見をきいたことはなかった。

身体は僕の脳の支配下にあり、おおよそはコントロールできた。それはどういうことか。

身体の状態によって、食べ物や睡眠を左右されることはなかったのだ。よく言われるように「体調悪いからお粥がいい」ということや「最近、疲れているから寝たい」といったことが、僕にはほとんどなかった。朝からカツ丼も食えたし、毎日、3時間睡眠を一週間くらい続けてもなんとかなった(さすがにダメージはあるが)。

ゆえに、しんどい、疲れた、などは「甘え」でしかないと思った。意思さえあれば、身体の欲しいものさえもコントロールできる。そのように思っていた。

そういう考えが変わったのは、昨年からだ。明確に変わった。ないし、変えた。

身体のコンディションを最優先するようになった。それは、「おじさん化」というようなものとは少し違う。いまでもジャンクは食べれるし、眠らなくても戦える。ただ、コンディションを整えた方がパフォーマンスが違うという状態になったからだ。

いままではかなり無茶しても、パフォーマンスに相関関係はそこまでなかった。しかし、30の後半になり、ようやくそこに相関が生じ始めた。いわば、今まで身体の体力がかなりあったのだが、実際のところ、それは少なくなってきたのだろう。そのため、身体の調子をあわせないと、意思だけでは身体がついてこなくなった。

例えば、食べ物が変わった。食べ物にはあまり頓着しない方だった。それは食べ物に興味がないというよりも、食べる時間を圧縮したいので、なにか特別なものを食べるために、店を探したり、準備したりする方の優先度が下がってきたからだった。

昨今は、食べ物の優先度があがってきた。それは、グルメになったというわけではない。身体に良い食べ物を身体が求めるようになってきた。たとえば、ポテトチップスのようなジャンクやファーストフードのポテトの油のようなものは身体が避けるようになってきた。コンビニの防腐剤なんて最たるものだ。昔はそのようなものを避けるという傾向だったのだが、最近は、しいて身体に良いものを食べるようになってきた。良い食材や下手な調味料などを使っていない食事へと。

昨年、体調を崩したことがあった。その時に回復してから食べたのは、「優しいもの」ではなく「食材がちゃんとしていて、ちゃんと調理したもの」だった。ゆえに近所の和食屋から自分の直感に会う店を探すことになった。

友人が「週末はデトックスするからお酒を飲まない。火鍋とかで身体を整える」といっていたのをピンときていなかったのだが、今は理解できる。肝臓は休めたいし、週末は野菜などを食べて、身体をしっとりさせたい。世の中の人には当たり前なのだろう。そういう本や雑誌は溢れているし、休肝日を作るのが普通だからだ。ただ、私はいままでそんなこと気にする必要なかったのだ。

睡眠も変わった。最近、強い意思をもって睡眠改革をしている。いままで、寝るのはひどいと6時で起きるのが9時だった。早くても3時だった。しかし、いまは12時までに寝るというライフサイクルに矯正中である(まだ数週間だが、、、)。

やはり、いろんな文献や他の人の話を効くと、「睡眠が大事」ということがデータとして理解してきた。また寝ていない時のパフォーマンス低下が自分でもわかるようになった(ミスが増える)。

高校生の頃から、短眠の本を貪り読んでいた自分にとってはかなりのチャレンジだ。まるでダイエットなみの強い意思を必要とする。今まで「起きている時間は全部仕事する」というスタンスだったのを「仕事が残っていても寝る」に変えるのだ。「お腹空いているのに、ご飯我慢する」と同じ意味を持つことが理解できよう。

音楽でさえも趣味が変わった。体調がよくない時は歌詞のない音楽を効くようになった。それこそクラシックやジャズといったような。

あとは、週末は笑う動画や泣ける動画を見て、メンタルのデトックスもするようになった。

ということで今、健康改革に取り組み中である。これはこれでやりがいのある趣味になりそうだ。

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