書評:リーダーシップからフォロワーシップへ

リーダーシップからフォロワーシップへ カリスマリーダー不要の組織づくりとは
中竹竜二
CCCメディアハウス
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★★★

会社の研修でこの中竹さんの話を聞いた。フォローワーシップというマネージメントに関する概念だ。

マネージメントとはマネージする人とされる人によって成り立つものであり、そのマネージされる人をフォロワーという。そのフォロワーが自発的にいかにパフォーマンスをあげれるようにするかといった考え方である(※ ただし、このあたりは私自身、理解が曖昧なので、本当に正しいかどうかはわからない)。ポイントは「自発的」という点であり、その点は、いわゆる「人を率いるリーダーシップ」とは対局に位置する考え方である。このフォロワーシップのマネージメントの最たるところは「リーダーがいなくても回る」というものといえば、まだイメージは付きやすいかもしれない。もっとシンプル化してしまえば、トップダウンかボトムアップか、のボトムアップのイメージが近い。

この考え方は初めて聞いたのだが、自分自身マネージメントに悩むことも多かったので、この概念から考えさせられることが多かった。この考えでは、マネージする人は必ずしも下の者よりも能力が秀でている必要がない。もちろん、従来のリーダーシップの考え方でもその考え方はあるのだが(たとえば、リーダーはビジョンを指し示すのが仕事、と定義した場合はスキルは別の話になる)、ただ、これはそのようなふわっとした話よりも、もう少しスキルや能力とは別の汎用的な「フォロワーシップを育成するスキル」を求める。たとえば、この本ではその最たるものとして「メンバーのスタイルを確立させること」というものがある。それによって、全体最適かつ、個々がもっともパフォーマンスを上げることができる組織が出来上がる。一種のコーチングにも近いという印象を受けた。

このフォロワーシップの利点としては以下などがあるような気がした
・個々人の自立性が高まるので組織力がつく(組織の力がリーダ1人などに依存しない)
・適正に合わせた成長を重視するので、個人としてもパフォーマンスが発揮しやすい
・スキルによるマネージメントは、常にその組織がリーダーを超えないというジレンマがあるが、それを超える組織を生み出す

もちろん課題も多くあり
・そもそも、このフォロワーシップを作り出すスキルの難易度が高そう(口を出したりしすぎてはいけないし、個々人のことをかなりしっかり理解しないといけない)
・フォロワーとの関係性を気づいたり、フォロワー自身が失敗して学ぶなどを経る必要があるので時間がかかる(ベンチャーには向かない?)

印象としては、
・市場が流動的な業界(ITとか)
・それなりに離職率が低い
・それなりに時間をかけて人を育てる体力がある
といった会社で向いているのではないかな、という印象でした

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