ちょっとした疎外感の略称。言わば暫定的


なんだかとてもとても深く深く潜っていた。長い眠りだった。

夢を記憶していたのは今年に入って初めてのことだった。とても嫌な夢だった。地引網に引っかかって足が取れなくて、とろうとしてさらに腕が絡まって。そんなあり地獄のような。結局、毛布に絡まった足が暖房の熱気に晒され汗ばんでいた。夢と現実はそうそう大差ない。

自分を蝶と勘違いした傲慢な男は孟子だったな荘氏だったか。いずれにせよ、人生は長いなんていうのは一つの形容詞であって、なんら事実でもないし、新しい発見でもない。寧ろ、厳密に言うならば人生とは時間の積み重ねであり、それは即ち、今、目の前にしている1分1分が積み重なったものでしかなくて。だから、この空虚かあるいは混雑した1分が引き伸ばされたんものが即ち人生と。勿論、量は質を転化させるのだから、一概には言えないけれど原則としてはそうなるのだ。原理主義はクラップだけど、でもやっぱり原則は大切だ。憲法なき刑法はない。前文のない憲法はあるけれど、多分。

いつか友達の友達の話を聞いた。その彼は一度聞いた物事を忘れない。まるでGoogle先生がリアルで歩いているような人間だ。何か過去にあった雑学は全て奇麗に記憶されている。すてきな脳だな、と思った。そんな脳が自分は持っていたらどうするだろう、と思った。けど、やはり持っていないわけで考えるだけ無駄と思って口笛を吹いた。春の小川はさらさら。その友達も小学校で最初に習ったひらがなを覚えていた。「つ」だそうだ。ふーん、と思った。

曰く記憶力が良くない、という人の話を聞いた。7割のことを忘れてしまう。その人は幸せなのだろうか、不幸せなのだろうか。多分、前者なのかしら?と思った。傍目から見れば、ということだけれども。

シーシュポスの神話が好きだ。

シシュポス – Wikipedia

シシュポスは罰として、タルタロスで巨大な岩を山頂まで上げるよう命じられた。岩はゼウスが姿を変えたときのものと同じ大きさといわれる。シシュポスがあと少しで山頂に届くというところまで岩を上げたところで、岩はその重みで底まで転がり落ちてしまうのである。これが永遠に繰り返されている。

つまり山の上に岩を転がして持ち上げるように命じられたシジフォス。でも、頂上に上ったところで岩の置く場所はない。また転がって落ちていってしまう。エンドレスなアップサイドダウン。インサイドアウト。

カミュはこれを是としたのかあるいはどう解釈したのか。また読み直さなきゃな、と思った。実家の本棚、多分、遠藤周作の横に直してある。遠藤・周作。

晩御飯に豆腐を2丁食べて見た。思いつきの挑戦だった。そのお陰で、今、猛烈な腹痛におそわれている。肥満化した豆腐腹。鈍痛。豆腐の仕返し。醤油くらいかけてあげればよかった。でも、ただ真っ白な豆腐をただ真っ白なボールにぶちまけたときの気持ちよさを誰が止められるだろうか。醤油なんてお呼びじゃない。多分。

駅でとても印象的な人を見て。かっこいいとか、奇麗とかそんなんじゃなくて。何かしらを超越した容貌。まるで初めて太陽の塔を見た時のような。確か、大江戸線の六本木ですれ違ったんだと思う。あの黒い円柱のすぐ横で。思わず息を呑んで。確か、その時、丁度ipodでは、Daydream Believerがかかっていて。

The six o’clock alarm would never ring.
But it rings and I rise,

でも、現実には何も変わらなくて。流砂に流れ行く朝6時過ぎの慟哭とでもいうような。そして、また結局、長い長い六本木の大江戸線を上っていくことになりのだけれど。クラップ。say Crap!

豆腐の怒りが収まらない。oh daddy

そして気付いた。あと半年で夏だ。夏だったよ、諸氏。思わず飲めないビールを冷蔵庫から出してきて口につける。そして、夏のDVD。今年の夏はどんな夏だろうか。夏は年ごとに顔を変える。時に易しく、時に切なく。まるで、人が「夏」ということを聞いて、思い出す単語が異なるように。蚊取り線香や花火や、麦わら帽子や。サザンの唄で思い出した。一番好きな歌「素敵な夢を叶えましょう」。エピソードはこうだ。昔、少し携わっていた夜のお仕事。そのお店で先輩がこれを歌った。ちょうどアルバム「さくら」が出たところだった。難波の夜明け、朝4時に聞こえる寂しげな歌声。なんだかとても印象深くで。夏の終わりだった。その歌詞にこういうものがある。

南十字に戯れる星空に願いを

ジンバブエで初めて見た南十字星を思い出した。本当に十字、だった。ジンバブエの怒号と狂騒が入り混じってまさに、願いを祈りたくなるような星だった。日本からずっとずっと遠いアフリカの大地はとても熱く。

それを人は夢と呼ぶんだぜ、maybe。

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