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がん保険について読んだ

がん保険のカラクリ
がん保険のカラクリ
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文藝春秋 (2013-01-25)
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このあいだのSXSWに参加した時に「がんになった子供のためのロボット(アフラック)」を見た時に、「がんを勉強しよう」と思い立って本を読んだ。

※なぜなら日本人の死亡理由の1位は癌だから

保険に関して知らないことが多かったので、学び多し。特にデータを軸に説明されているのがわかりやすい。

>がんによって死亡する「確率」が高まったわけではない

⇒昨今、保険会社が言う「がんによる死亡は年々増加」に対するコピーへの反論。

これは高年齢の人が増えるに伴い、癌は高年齢と相関があるので、結果的に絶対数として癌の死亡が大きくなっているというだけの話。癌の死亡確率があがったわけではない

>まず、 30 歳の人が 10 年間でがんに罹患する確率は、男性0·5%、女性1%、40歳になると、10年間の罹患率は男性が2%、女性が3%。50歳からは男女ともに5%、60歳では男性が14%、女性が8%と急速に確率が高まる。70歳では男性が26%、女性が12%というから、かなりの人ががんに罹ることが分かる。

⇒自分が40歳男性だとすると、今後10年で癌になる可能性は2%。高くはないが、無視できる数字ではない。年間で負傷者を生む交通事故を起こす確率が0.7%なので、それよりは多い。

>がん治療費用は意外とかからない  以上、公的な医療保険制度

⇒「癌の治療にどれくらいかかると思う?」と聞いた場合、癌を経験した人とそうでない人の場合、経験したことない人の方が高くみつもったという話。実際は100万円以下のケースが多い

>保険とは「発生確率が低いが、起こるとダメージが大きい偶然の事故」に備えるために、大勢の人で少しずつ保険料を出し合うものである。したがって高齢になってから通常発生すると考えられる医療費(小さな医療リスクに備えるもの)は、一義的には誰しもが自分で備えるべき性質のもの

⇒岩瀬さんの保険哲学。

すぐすることの効用

「この本よめば人生かわる?」と聞かれたことに対して、けんすうさんが「すすめられた本は買う」方が人生かわる、といっている

最近、何かで、「気になることに対してすぐアクションする人の方が成長しやすい」という文章を読んだ。

知り合いでも、「これ流行ってるよ」という話がでれば、すぐにその場で検索する人がいて、それをすぐに血肉にしている。あるいはメモったり。

そのように「とりあえず行動する」と、行動しない人よりも確率的に、「良いこと」と出会う確率の方が高くなる(今回でいえば、「良い本に出会う」とか)。

これもどこかで読んだのだけど、イベントとか本で何かを共有しても実際にすれを行動にする人は数%になる。ゆえに、この行動するだけで、残りの9割くらいの人よりも多くの経験をすることができる。

そういう意味で、氏の言説はただしく。で、自分がどやる感じになるのだけどちょうど、先週あたりにけんすうさんが「おすすめの本」を以下で紹介していた

みた時に読んだことのない本は全部かった。あと以下はもうすぐで読了。めっちゃいい本だった

サーチ・インサイド・ユアセルフ――仕事と人生を飛躍させるグーグルのマインドフルネス実践法
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それって、ただ、僕自身が「人から進められたものはとりあえず読んだり、アクションしたりするとハズレることが少ない」という経験からきているかもしれない。

あと、上記の問題は「したいことがかなり増える」ということになるので、時間の配分の問題は生じる。それに関しての答えはないけど、ひとまず「すすめられたことに着手する優先度をあげる」という形で整理できるかもしれない

Apple plusの狙い

大好きなBenedict Evansさんの記事。今回もすこぶる興味深い分析でした。テーマは、Appleの新しい戦略

»Apple Plus – brand versus subscription — Benedict Evans

先日、Appleはニュース雑誌などを読み放題の「News+」を発表。またTV+でNetflixのような同額定額サービスも発表。他にもゲームの定額も発表した。Cardもあった。

これからから読み取れるAppleの狙いはなにか?

Webではあまり評判はよかったように思えない。「思ったより、エキサイティングじゃなかった。ベタなマネタイズだ」みたいな評価だったような気がする。

しかし、これに関して、BEさんは以下のように分析する

  • 今まで、Appleは「誰でも安心して使えるテック」という価値を提供した。iPhoneは使いやすく世界中の人にも使えるようになった
  • しかし、すでに多くの人がスマホをもった今としてはその市場は広がらない
  • ゆえにAppleは次の市場を考える必要がある。1つは車などの大きな市場。すでに取り組んでいる。もう1つは、すでにある(iPhone)の上に新しい事業を生み出すこと。これが、今回のApple plusにあたる
  • そして、Apple plusで実現したいことは「iPhoneからandroidへの解約の停止」だけにとどまらず、「ユーザが求めてる良いコンテンツだけを見つける」という価値を提供する。いま、ニュースをみるにも各社で課金方法が違ったり、何が良いのか、何が悪いのかわからない。それにマルウェアや詐欺も多いので、ユーザは何にお金を使えばいいのかわからない。その問題をAppleは解決する
  • そして、今までの「誰でも使えるテック」ブランドの先にあるのが「テック業界のDisney」的なポジションかもしれない
  • 子供にも問題がない(タランティーノみたいな映画は流さない)、変なお金設けをしない(ガチャがない)、変な雑誌もない。Apple+のコンテンツだと皆、安心してお金を払える。まるで、休日のディズニーのような安心感のように

Apple plusが普及したら、今までネットで課金してない人も課金し始めるとすれば、コンテンツにはお金が今まで以上に流れるかもしれないですね。

Apple musicが音楽業界を破壊するといわれながら、結局、Spotifyなどを通じて、音楽にお金を払う人が増えたのと同じように

ハメハメハ大王

冬は週末は家にこもることが多かったのだけど、暖かくなってきて外にいきたくなり、友人にキャンプなどをお誘いしていたら「カメハメハ大王みたいだ」と突っ込まれて、どういうことか調べたら、ハメハメハ の歌詞に(カメハメハじゃないのね)

>風がふいたら遅刻(ちこく)して
>雨がふったらお休みで

という歌詞があり、高度なツッコミだなと思いました

なお、高度なツッコミとしては先週、

こないだバラエティーで見た
女優「彼氏と部屋で話すの面倒臭いから、たくさん酒飲ませてさっさと寝かしてます」
山里亮太「ヤマタノオロチの倒し方じゃねえか」
ってツッコミが鋭過ぎて、何度も思い出し笑いしてる。— アル中 (@ryoma_picmin) 2019年3月31日

というのも見かけた。高度だ。

自分の小さな「箱」から脱出する方法がとても良かった

自分の小さな「箱」から脱出する方法

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数年前にWebで話題になっていた一冊。そのときは挫折。こういう精神論ぽいのが苦手で(引き寄せの法則とか)。

そして去年あたりに知り合いから再度、すすめられて少し読んだけど、心が痛くてまた挫折。

さらに3度目として、年末に好きな書評ブログで改めて紹介されていたので、ようやく本腰入れて読了。

とても良かった。絶賛される理由がわかった。あと、精神的な話ではなくて、論理的な話だった。

人によって、どこを要旨にするか変わる本だと思うけれど、私は以下のように解釈

・人は、「自分が正しかった」と正当化する認知バイアスが強烈にある
・それがあると、人は他者との関係性を対立構造に持ち込みがち(「自分を正しい」とするには、「悪」が必要)
・よって、人は「なにか自分がしたくないこと、認めたくないこと」が発生すると、他の人を敵に仕立てて、自分を正当化する傾向にある。本来は「他の人が正しくないから自分はこう思う」という流れになるはずなのに、認知バイアスのせいで、実際は「自分がこう思いたいから、他の人が正しくない」と、いもしない敵を作ってしまう(因果が逆転する)
・それを避けるためには、まず「自分に非がある(自分の思いが、自分の意見を正当化させるためにバイアスがかかっていないか)」という前提でコミュニケーションすることが重要

これは心理学の話で、Amazonのレビューにかかれているような「人を思いやってごらん。」「人に親切にしましょう」」みたいな精神論の話ではなくて、「認知バイアスがどうやってうまれるか」を解説した本な気がしました

こういう「「箱」から脱出する方法」みたいなファンシーな表現にしてしまっているので「チーズはどこへ消えた」感がでてきているので、損しているのではないかとも思った

ワークルールズを読んだ

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これも会社の人がすすめていて読んだけど、めちゃめちゃおもしろかった

面白かった点

・研究論文などをもとに施策の仮説を立てている 

テクノロジーと同じだけれど、人事関連をこういうアプローチでしているという話はあまり聞いたことがなかった。おそらくそれを表立っていうと「人間を実験体にするのか」みたいな話になりかねないので難しい部分があったんだったんだろうと思われる。ただ、今後は行動心理学などの分析は経済などに限らず、こういう人事や、ひいては行政とかにも今後活用されていくのだろうと思った。 

·データドリブン 

上記に関わるけど施策の満足度をちゃんとデータでとって効果を検証している。今後、人事考課や面接などの抽象度の高い業務も、こうやってデータで可視化されていくのだろうという印象。ただ、企業ごとに(フェーズとか方針によって)、ベスト・プラクティスはかわるから、その難しさはありそう。昨今のリンモチさんのモチベーションクラウドとかは、けっこう近いアプローチなのかな。 

隷属なき道を読んだ

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会社の人のおすすめで読んだのだけれど、めちゃめちゃおもしろかった。

ベーシックインカムの重要性がデータを元に語られる。そこから演繹して考えると、「金融」がいかに重要かと理解できる。

なにかをしたい人にお金を貸すということは、従来、銀行が担っていた役割で、それによって経済はリバレッジが効いて拡大してきた。このデータでは、それらが個人レベルでも有用ということがわかる。いわばホームレスの方や貧困の方にお金を提供できれば、それで生活が改善され、社会としても全体の価値の総和は大きくなるということが示されている。

孤独が肥満よりも深刻な問題に

以下の興味深い示唆を見つけた。

また、「孤独感は肥満よりも深刻な脅威になった」と報告するのは、アメリカ心理学会だ。SNSでいつもつながって便利になり、多くのビジネスを生んでいるが、常につながることで逆に孤独に陥りやすくなり、精神のバランスを崩すという。  


»歪んだテック社会の救世主、異色の経歴を持つ日本人女性 | Forbes JAPAN(フォーブス ジャパン)

人は相対的に幸せを感じるから、SNSで人の日常を見ることで、基本的には不幸になっていくというのはすでに研究の通り(なぜならハッピーな人しかSNSに投稿はシェアしないので)。

ただ、それは「人と比較して不幸せを感じる」という問題だったが、その中で、核心にある問題の1つは「孤独」なのかもしれない。特に昨今は結婚などをしない人が増え、ますますこの問題は大きくなるだろう。

anyway 「肥満より大きな社会問題」という表現が面白かった

ストレスとの向き合い方

友人に「良いスピーチの動画ない」と聞いて教えてもらったケリー・マクゴニガル教授のTED
サマリ
・ストレスは体に悪いものだと思われていた
・しかし、最近の研究だと「ストレスは体に悪い」と考えている人には実際に悪かったけど、そうでないと思っていた人には悪くなかった
・ストレスを感じた時のいやな感じは「それに立ち向かう勇気」を出していると捉えることもできる(心拍数を高めて)。そう捉えた人の場合は、血液がリラックスの状態のままだった。ストレスをネガティブにとらえた人が血液が収縮したのに。
・また、「抱擁ホルモン」といわれるオキシトシンなるホルモンがある。これが分泌されると人とのつながりを求めるようになる
・ただこれはストレスをうけた時にも出る。それからわかることは人はストレスをうけた時には「人と一緒にいたい」と思わせる
・さらにこのオキシトシンはストレスによるダメージも回復させる
・また、重大なストレスを経験すると死のリスクが30%あがるけど、人を思いやることをしていた人は0%だった
上記に関連して、最近よんだ本で、「トラウマは人を強くする」という研究結果をみたことがある。過去にトラウマを経験した人ほど、人生の起伏にも心境をコントロールできるとか。

KOMFORTRAUSCHENがいけてる

先日、「KOMFORTRAUSCHEN」というドイツのテクノミュージシャンのライブをみたんだけど。素晴らしかった。

ギター、ベース、ドラムでテクノという「この楽器隊で?」というのもすごいし、2曲で40分という構成もすごい。ミニマル・テクノで清廉とした感じなんだけど、表情が豊かで盛り上げ方もすごい。