「暮らしの中で使える政治」を読んだ

遠藤さんの新しい著作

暮らしの中で「使える」政治: 香港の路上はすべての街につながっている

暮らしの中で「使える」政治: 香港の路上はすべての街につながっているposted with amazlet at 19.03.09遠藤 ちひろ
游学社
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知人・友人という贔屓目を差し引いても面白かった。香港で行われた市民運動をベースに、それを俯瞰的に捉え、そこからの気づきをどう日本で生かしていくのかが描かれている。特に具体的には陳情などのハウツーにまで落ちている。

あと赤裸々に氏の本心が書かれていて(マスコミに取材を受けたときの算段とか、デモの見学時の思いとか)、それも手触り感あって良き。

以下、特に「良いな」と思った箇所。

  • 勝ち負けを考えずに吐く正論からときとして意外なほどのパワーが溢れ出す
  • (とある議案があり、後援会からはプッシュされる中、それは通らないので出さないと決めた後で)今ならわかる。たとえ通らなくても、戦う姿勢をみせる。たとえ秘訣されるとしても市民を味方につけるインパクトのある議案ならば、それは出す意味が十分にあるのだ

物事を動かすのは「スーパーマン」だけではなく、ときに草の根の運動であり(歴史をみても明らか)、その運動はたとえそのときは世の中を変えなくても、中長期的に見れば、社会にはインパクトを残すこともある。そして、必ずしも運動は大きなものではなく、一通のメールでも良いかもしれない。

今後、日本の政治はある種の世代間闘争が先鋭化していくと思われ(人口ピラミッドから)、そんな中で、政治を他人事にせず、そして、「何も変わらない」というのではなく、どう向き合うかの一例が描かれた素敵な本でした

さすが我らが遠藤ちっひー。

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