数年前から話題のNetflixのオリジナルコンテンツ「ハウス・オブ・カード」を今更見ているのだが、もういろいろすごい。まだ第二章の途中だけれど、第一章の後半から物語の厚みがどんどんましていく。シーズン6を、ケビン・スペイシーなしでどこまで実現できるかが話題になっているが、それ抜きでも面白すぎる。
ドストエフスキーの超大ドラマのようだ。
ありとあらゆる人が絶賛している中で、いまさら私が語るのも凡庸だが、さりとて世の中は野暮にあふれているので、1つ野暮が増えたところで問題もあるまい。
単なる政治の権力闘争のテーマに思えるが、これは人間ドラマである。
人は尊厳を傷つけられた時にどうするか
功利主義のリアル(これはフィクションだが、、)
権力というものは何か。金、プライド、幸せ、いろんなものがこの物語で巻き込まれる
などなど、多くのテーマが盛り込まれている。
もっともそれだけなら他のドラマでもありえることだろう。しかし、削ぎ落とされたセリフもかっこ良さも含めて、飽きのこない物語のテンポは、なかなか他で見ない。さすがのデヴィッド・フィンチャー。
ただ2回目、直したいかでいうと、なかなか鋭利すぎるドラマなので、胸焼けは起きそうだけれど。